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  • 2017.03.21 Tuesday
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29回おさらい会 演奏曲コメント

 APA埼玉予約例会 第29回 おさらい会

 日時 : 2017年3月26日(日)  12:00 開場  12:15 開演
 会場 : 彩の国 さいたま芸術劇場 B2F 大練習室   (入場無料)
     (JR埼京線与野本町駅下車 http://www.saf.or.jp/arthall/

 

<第1部> 12:15〜


【1】
 ハイドン作曲   弦楽四重奏曲   第59番  ト短調  Op.74-3  「騎士」
    . Allegro   . Largo assai   . Allegretto   . Allegro con brio
   Vn1 高松 恭子   Vn2 慶光院 尚子   Va 合津 恭子   Vc 中馬 脩

ハイドンの弦楽四重奏曲は67〜69曲あると言われていますが、その中でこの「騎士」を含む作品74は3曲から成り「アポニー四重奏曲」と呼ばれています。「騎士」の副題は勇壮な4楽章の開始部分や、騎馬隊を思わせる1楽章のユニゾンによる力強い導入句の連想から来ています。聴いていると三連符の軽快さに心弾み、2楽章の中間部の深遠さにうっとりしたり、終楽章の勇ましさに心惹かれますがこれが弾くとかなり弾きにくい・・・ですがチェロを中心とした私たちの息の合ったアンサンブルをお楽しみ頂けたらと思います♪

 

【2】
 ベートーヴェン作曲   弦楽五重奏曲   ハ長調   Op.29
    . Adagio ma non troppo-Allegro assai   . Moderato
   Vn1 油谷 伸一   Vn2 平井 真希子   Va1 坂野 洋一   Va2 上矢 綾子   Vc 今野 高

ベートーヴェンの弦楽5重奏は4曲あるとされてますが弦楽5重奏として作曲されたのは1801年に完成したOp29のみです。去年の6月頃ビオラのSさんから、他の例会でこの曲のお誘いを受けました。私はベートーヴェンに弦楽5重奏がある事を知らなかった為、編曲物かな?と思いましたが、後にビオラの巨匠ライナーモーク氏が来日した際この曲を演奏したのを聴いてかっこいい曲!と思い演奏してみたいと思いました。

 

【3】
 モーツァルト作曲   三重奏曲  ハ長調  K498 「Kegelstatt」
    . Andante   . Menuetto   . Rondeaux Allegretto
   Cl神田 恵子   Va 戸村 将文   Pf 松本 美津子

前回の反省も踏まえてと同じメンバーでモーツァルトに挑戦します。
クラリネットが独立した楽器として使われた最初の曲と言われています。
ケーゲルシュタットというボーリングのようなゲームをやりながら作曲されたのでこの名前がついたようです。「室内楽を一緒にやろう」とメンバーありきでこの編成となったそうです。ちなみに、モーツァルトはヴィオラ担当です!

 

【4】
 ベートーヴェン作曲  弦楽四重奏曲  第10番  変ホ長調  Op.74 「ハープ」
    . Poco adagio ? Allegro   . Adagio ma non troppo
   Vn1 亘理 孝子   Vn2 山田 文代   Va 上矢 綾子   Vc 大日方 安子

この曲は先のラズモフスキー・セットから3年後の1809年に作曲されました。第1楽章で随所に現れるピッツイカートの動機からハープを連想される為、「ハープ」とい副題がついております。第2楽章のアダージョは哀しくも、とても優美、かつ神への祈りの雰囲気をも感じさせられます。今回初顔合わせのメンバーでピッツィカートの掛け合いや2楽章をどこまで美しく演奏できるかが楽しみです。


 
【5】
 ベートーヴェン作曲  弦楽四重奏曲  第14番  嬰ハ短調  Op.131
    . Adagio, ma non troppo e molto espressivo   . Allegro molto vivace
    . Adagio quasi un poco andante    . Allegro
   Vn1 上矢 雅幸   Vn2 奥西 とき   Va 玉木 輝一   Vc 田辺 秀夫

スタンダートと言われるポップス曲でも、初めて聴いたときは「なんじゃこの歌は?さっぱり良さが解からん。何でこんな歌がヒットするの?」と感じた曲はありませんでしたか?70年代フォーク少年だった私がUSポップ「明日に架ける橋」を初めて聞いた時もそうでした。もやもやした旋律らしくない曲想が続き、ようやく「さび」にたどり着いても、それも何だか冴えない感じがしたからです。でも繰り返し聞いているうちに、友達を想う熱い歌詞と相まって、お気に入りの歌になったことを覚えています。
芸術的価値の話は横において、今回弾かせていただくベートーヴェン作曲の弦楽四重奏Op131も私にとっては「明日に架ける橋」と同様に「何じゃこの曲は?さっぱり解らん」で始まって、そしてその後、大好きになった一曲です。正直世界で一番好きになってしまいました。
7楽章形式の曲ですが、今回は時間の制約のため4つの楽章を抜粋して演奏します。聴いていただくと、色々な意味で(??)「何じゃこれは?」と思われる方がほとんどでしょうが、懲りずにまた別の機会に誰かの演奏をぜひ聴いてみて下さい。聞いているうちにファンタスティックかつドラマティックなこの曲がどんどん好きになってきますから。そして曲の深奥に流れる暖かい心情に触れ感動的な体験ができるはずですから。
ところで「明日に架ける橋」ですが、この歌は「うちひしがれ泣きたくなる時、味方になってあげるよ」「夜の闇の中で心の痛みに苦しむ時、寄り添ってあげるからね」と慰めが続き最後は「あなたの輝く時が来た!さあ胸をはって前に進みなさい」と背中を押し「この先も友達が必要だと思った時、すぐ駆けつけて絶対助けてあげるからね」と言って輝かしく曲が締めくくられます。
でも、身内以外にこんなに親切で神様みたいな人っていますかね---? あ!いました。自分が八方塞がりで苦しんでいた時、慰めてくれたり、背中を押したりしてくれた人が確かにいました。ベートーヴェンですよ。 ベートーヴェン様、感謝と、そして「いつもひどいチェロで申し訳ございませんと」いうお詫びを申し上げる為に、近々お墓まいりに行かせていただきます。(あれれ、違う曲の説明をして、Op131はまったく説明なしになってしまいました。すみません。)

メンバー紹介を含んだ各楽章の説明:::
第1楽章 Adagio ma non troppo e molto espressivo
嬰ハ短調、自由なフーガ
冒頭ストバイが4小節間主題を奏でます。それをセコバイの奥西ときさんが5度低く応えます。この部分だけで、聞く人も弾く自分たちもどこか全く別の瞑想の世界へ連れていかれてしまいます。とんでもなく「悲痛」な音楽でもあるのに、奥西さんのピュアで邪心のないバイオリンがそれを救ってくれます。
(チェリストのつぶやき:「嬰ハ短調って楽器が響きづらく、そして指も開かない調なんですよ---(泣)」 − チェリスト仲間なら分かってくれますよね)
第2楽章 Allegro molto vivace
ニ長調、ロンド形式
1楽章の嬰ハ短調から大きく飛んでいきなりニ長調! でもニ長調はバイオリニストのための調性。この楽章は上矢雅幸さんのストバイ、APA屈指の美音をお楽しみ下さい。
(つぶやき:「この楽章は軽やかに舞うようなチェロを目指してがんばるぞ!」 − でも結局はおっさんの踊る「恋ダンス」になっちゃうのかなあ--- )
6楽章 Adagio quasi un poco andante
嬰ト短調
酸いも甘いもかみ分けた玉木輝一さんの花も実もあるヴィオラが聴き所です。物悲しくも甘美なカヴァティーナ風の旋律が歌われます。
(つぶやき:「嬰ト短調の曲なんてあまりないのだけれど、八代亜紀の舟唄もこの調なのです! どっちも胸にしみる歌だなー」)
第7楽章 Allegro
嬰ハ短調
行進曲風でシャキッとした第1テーマと甘美で流れるような第2テーマ。ソナタ形式の頂点を築いた大家が最終楽章をこの形式で締めます。
作品131全曲を聞き終えた最晩年のシューベルトは「これ以上何が書けるのか」と激賞したとも言われています。
(つぶやき:「この曲を弾き終わって、これ以上何が弾けるのか」 ― 痛てて---指がつって)
(Vc田辺秀夫)


 
【6】
 スーク作曲   ピアノ四重奏曲   イ短調   Op.1
    . Allegro appassionat   . Adagio   . Allegro con fuoco
   Vn 長谷川 隆   Va 長見 早苗   Vc 中馬 脩   Pf 田中 慶

今回このなかなかの名曲でありながら以外に取り上げられる機会の少ないスークのピアノ4重奏曲を取り上げるに至った経緯は、この例会には久しぶり参加のヴァイオリニストとフランス物のピアノトリオを、と相談しかかっていたところ、新規参加のピアニストとヴィオリストの紹介があり、それではと3重奏を4重奏に拡張することにしました。
ところがこの期の例会をスタートそてみると、なんと6回の例会のうち3回までは正規のメンバーが揃わず4回目にして初めて全員揃うというハプニング、でもそれぞれ経験豊かなキャラクターのことなので、何とかよい実りがえられることを期しております。(O.C.記)

 

<第2部> 14:30〜

【7】
 ベートーヴェン作曲 弦楽四重奏曲 第11番 ヘ短調 Op.95「セリオーソ」
    . Allegro con brio   . Allegretto ma non troppo 
    . Allegro assai vivace, ma serioso
   Vn1 玉木 輝一   Vn2 小永井 博子   Va 坂野 洋一   Vc 田辺 秀夫

ベートーベン40歳の1810年の作曲。自筆譜に曲のタイトルが Quartetto serioso と書かれた。seriosoとは、厳粛、真剣、真面目という意味。この曲冒頭のユニゾンのフレーズを聞いた途端、一瞬にして大真面目にさせられるが、この言葉は、第3楽章のタイトルに Allegro assai vivace, ma serioso(生き生きととても速く、しかし厳粛に)と使われている。曲全体の演奏時間は23〜24分位と短く、終始緊張感に満ちたコンパクトな傑作。(玉木)

 

【8】
 ヴィオッティ作曲   フルート四重奏曲   第2番   ハ短調   Op.22
    . Moderato e allegretto   . Menuetto e Trio   . Allegro Agitato e con fuoco
   Fl 梁川 めぐみ   Vn 奥西 とき   Va 戸村 将文   Vc 今野 高

かつて埼玉予約例会にて1番と3番を演奏しましたので、それでは2番も、とこの度エントリーしました。
一般的に演奏頻度が高くないように思うのですが、フルートと弦のアンサンブルは活躍度に差がある曲が多いのですが、
これはなかなかバランスの良い構成でメンバー全員が楽しめる曲だと思います。
ジョバンニ・バッティスタ・ヴィオッティは1755年イタリア生→パリで名声、ヴェルサイユでマリーアントワネットに仕える→フランス革命のため創作活動不可ロンドンへ、ハイドンと出会う→パリでワイン事業に乗り出すが失敗→足かけ3年パリ・オペラ座音楽監督→ロンドンで逝去といった人生だった模様。ヴァイオリン奏者として影響力大きく、有能なお弟子さんをたくさん育てた実績から「19世紀のフランス・ヴァイオリン楽派の創設の父」と呼ばれているとのこと製作者に助言、現在の一般的な弓の形を作り上げたのもヴィオッティだそうです。

 

【9】
 エイミー・ ビーチ作曲   主題と変奏  Op.80  
   Fl 小関 真由美   Vn1 玉木 輝一   Vn2 山田 文代   Va 坂野 洋一   Vc 合津 和央

エイミービーチはアメリカ女性ピアニスト・作曲家です。
音=色彩を感じる感性の持ち主で、作曲や編曲で調性を選ぶ際、色との結びつきを念頭においていたという事を知り、この曲を初めて聴いた時の叙情的で、物語を思わせ、独特で不思議な曲と感じた事に納得出来ました。
フルート五重奏とありますが、私個人的には弦楽四重奏にフルートがプラスされているイメージなので、フルートが突出する事なく、弦の響きに溶け込む様に意識して吹きたいと思います。

 

【10】
 ブルッフ作曲   弦楽四重奏曲   第1番   ハ短調   Op.9
    . Andante-Allegro ma non tropo   . Adagio   . Allegro molt energico
   Vn1 小永井 博子   Vn2 慶光院 尚子   Va 戸村 将文   Vc 内海 洋子

ブルッフの弦楽四重奏曲は作品番号が付くのはOp.9(1859)とOp.10(1860)の2曲ありますが演奏される機会が少ないようです。2013年にOp.9と同じ調性、ハ短調の弦楽四重奏曲がフランクフルトのモーツァルト財団のアーカイブズから見つかりました。1852年14歳の時の作品で、ブルッフが奨学金を申請するために提出したものです。今回演奏するOp.9はこの作品の一部が取り込まれており、2楽章は冒頭のテーマが、3楽章はほとんどのメロディーが出てきます。比較して演奏できる機会があればと思います。

 

【11】
 ボロディン作曲   ピアノ五重奏曲   ハ短調
    . Andante   . Scherzo:Allegro non troppo   . Finale:Allegro Moderato
   Vn1 平井 真希子   Vn2 上矢 綾子   Va 合津 恭子   Vc 合津 和央   Pf 松本 美津子

アレクサンドル・ボロディン(1833ー1887)はロシア五人組に名を連ね、医者・化学者でもあり「日曜作曲家」と自称していました。このピアノ五重奏曲は20代にドイツに留学していた時に書かれており、ロシアの民族性よりはドイツ・ロマン派の影響を色濃く感じます。1楽章はベートーヴェンの「月光」を思わせる緩徐楽章。2楽章はロシア民謡「カマリンスカヤ」に着想を得たスケルツォ。3楽章は大人の事情(?)により抜粋です。霞がかったような憂鬱な詩情、豊かな和声を表現できれば、と思います。

 

 <第3部> 16:20〜


【12】フックス作曲  クラリネット五重奏曲  変ホ長調   Op.102
    . Allegro molto moderato   . Allegretto grazioso
   Cl神田 恵子   Vn1 油谷 伸一   Vn2 丸山 美津子   Va 高草木 恵二   Vc 田辺 秀夫

クラリネット5重奏と言えばモーツァルトやブラームスが有名ですが、今日演奏するのは、ウィーン音楽院ではブルックナーが同僚、マーラーやシベリウスの楽理の先生だったロベルト・フックス(1847-1927)の曲です。
スコアが出版されていなかったのでそれぞれのパートを確認しながらの練習となりました。チームワークも上々です。

 

【13】マルティヌ作曲   ソナタ
    .    .    .    .
   Fl 梁川 めぐみ   Vn 長谷川 隆   Pf 熊木 順子

今となると10月の曲目やメンバー決定のころの濁流のようなメールのいきかいが懐かしい。新人がその流れの中でゴーグルもつけずにおろおろした結果がこの曲になりました。
ところで、みなさんのおなかの胃酸ってペーハーいくつかご存知ですか?
コーヒーを一日に何杯も飲むとおなかに悪いのかな〜っと思って調べたのですが、はるかに胃酸の方が強く、肉食系の方で1,草食系の方で2くらいだそうです。これはおなかに入ってきたものはばいきんでも何でも分解しないといけないから。
執筆者は、よく自分にあう曲を知っているなと言われるのですが、実はそうではなくて、どんな曲でも自分流にデフォルメしてしまうからそう聴こえるのです。そんな音楽なんでも分解胃袋の私でも、食えない曲というか作曲家だと思うのが
このマルティヌーという輩(ちなみに、メンバー総意の見解ではありません)。こりゃあまぁ私的にはペーハー1.3くらいですね。申し訳ありませんが、未消化のままお届けいたします(つまり私は〇食系です)。(Vn 長谷川)

 

【14】ドビュッシー作曲   弦楽四重奏曲  ト短調  Op.10
    . Anime et tres decide    . Assez vif et bien rythme
    . Andantino, doucement expressif
   Vn1 高松 恭子   Vn2 丸山 美津子   Va 高草木 恵二   Vc 合津 和央

ドビュッシー31歳当時の作品です("牧神の午後への前奏曲"と同時期)。イザイ四重奏団によって初演されましたが、斬新な内容ゆえに賛否両論だったそうです。古典音楽にはあり得ない奇妙なハーモニーとスケールで、聴くことも演奏することも非常にとっつきにくいです。しかしなぜか、聴きこんでいくとその「傾いた(かぶいた)」美しさに妙にクセになる。当時のポール・デュカスによる「ハーモニー自体も非常に大胆であるが,些かもぎこちなさや粗さを感じさせない。・・こうした不協和音は不快どころか,全体の複雑な流れの中では協和音よりもかえって調和しているほどだ」という賛辞もあります。譜面を詳しく解析していくと、そのハーモニーとスケールは、モダンジャズの手法と類似のものが多数あることがわかります。今宵、皆様を、Jazzyで怪しげな「大人の夜に」にご招待します。

 

【15】フォーレ作曲  ピアノ四重奏曲  第2番  ト短調   Op.45
    . Allegro molto moderato   . Adagio non troppo
   Vn 亘理 孝子   Va 長見 早苗   Vc 今野 高   Pf 熊木 順子

この曲は1番の7年後の1885年に書かれています、この時期は彼の作風の転換期であり<レクイエム>と共に成熟期の先駆的作品と言われます。
 初期の触れるような優しさに加え、確固とした激しさと精神的な抑制と平穏も加わり作品は深化しています。レクイエムとほぼ同時期の作品で父の死が作曲の動機であるといわれます。
騎攵呂楼鼎ほとばしる情熱と卓越した転調の妙、
軍攵呂枠狷値のメランコリーと静けさ。「この黄昏の静寂、微かな鐘の音―存在しないものへの願望は音楽の領域に属するのであろうか」と作者自身は表現しています。
この名曲に出会えたことに感謝をしつつ微力ながら演奏したいと思います

 

【16】ピアソラ作曲    「ブエノスアイレスの四季」
    . ブエノスアイレスの春   . ブエノスアイレスの夏   . ブエノスアイレスの冬
   Vn 上矢 雅幸   Vc 内海 洋子   Pf 田中 慶

アストル・ピアソラ(1921-1992):イタリアの血を持ち、幼少期をニューヨークで過ごした影響からか、踊りの伴奏としてのタンゴというより、クラシックやジャズの要素をも合わせ持つ、独自のタンゴを創った人です。「ブエノスアイレスの四季」もその土地の香りが漂う曲集となっています。今回はこの四季シリーズから春、夏、冬を演奏します。2010年の埼玉予約発表会でこの曲を聴いて以来、私もぜひ合奏してみたいと思ってきました。ピアノの田中さん、2回目にもかかわらずご快諾頂いたバイオリンの上矢さんに大感謝!


                                                (終演 18:00予定)

 

 


APA埼玉予約例会第29回おさらい会のお知らせ

埼玉予約例会第29回おさらい会のお知らせ

 

APA(エイパ) 埼玉予約例会 第29回 おさらい会

広報係 上矢綾子

2017年3月26日(日) 12:00開場 12:15開演

彩の国さいたま芸術劇場 B2F大練習室 <入場無料>

( JR埼京線 与野本町駅下車 徒歩9分 )

今回は会場が地下2階、大練習室になります。

よって名称が演奏会ではなく、おさらい会になってますが 演奏はいつにも増して熱演が期待されます。

皆さま是非聴きにいらして下さい。

第1部 (12:15〜)

 

【1】ハイドン 弦楽四重奏曲 59番 Op.74-3「騎士」 . . . .

Vn1 高松 恭子 Vn2 慶光院 尚子 Va 合津 恭子 Vc 中馬 脩

【2】ベートーヴェン 弦楽五重奏曲 Op.29 . .

Vn1 油谷 伸一 Vn2 平井 真希子 Va1 坂野 洋一 Va2 上矢 綾子 Vc 今野 高

【3】モーツァルト 三重奏曲 K498「Kegelstatt」 . . .

Cl神田 恵子 Va 戸村 将文 Pf 松本 美津子

【4】ベートーヴェン 弦楽四重奏曲 第10番「ハープ」 . .

Vn1 亘理 孝子 Vn2 山田 文代 Va 上矢 綾子 Vc 大日方 安子

【5】ベートーヴェン 弦楽四重奏曲 第14番 . . . .

Vn1 上矢 雅幸 Vn2 奥西 とき Va 玉木 輝一 Vc 田辺 秀夫

【6】スーク作曲 ピアノ四重奏曲 イ短調 Op.1 . . .

Vn 長谷川 隆 Va 長見 早苗 Vc 中馬 脩 Pf 田中 慶

 

第2部 (14:30〜)

【7】ベートーヴェン 弦楽四重奏曲 第11番「セリオーソ」 . . .

Vn1 玉木 輝一 Vn2 小永井 博子 Va 坂野 洋一 Vc 田辺 秀夫

【8】ヴィオッティ作曲 フルート四重奏曲 第2番 Op.22 . . .

Fl 梁川 めぐみ Vn 奥西 とき Va 戸村 将文 Vc 今野 高

【9】エイミー・ ビーチ作曲 主題と変奏 Op.80

Fl 小関 真由美 Vn1 玉木 輝一 Vn2 山田 文代 Va 坂野 洋一 Vc 合津 和央

【10】ブルッフ作曲 弦楽四重奏曲 第1番 Op.9 . . .

Vn1 小永井 博子 Vn2 慶光院 尚子 Va 戸村 将文 Vc 内海 洋子

【11】ボロディン作曲 ピアノ五重奏曲 ハ短調 . . .

Vn1 平井 真希子 Vn2 上矢 綾子 Va 合津 恭子 Vc 合津 和央 Pf 松本 美津子

 

第3部 (16:20〜)

【12】フックス作曲 クラリネット五重奏曲 変ホ長調 Op.102 . .

Cl神田 恵子 Vn1 油谷 伸一 Vn2 丸山 美津子 Va 高草木 恵二 Vc 田辺 秀夫

【13】マルティヌ作曲 ソナタ . . . .

Fl 梁川 めぐみ Vn 長谷川 隆 Vn2 熊木 順子

【14】ドビュッシー作曲 弦楽四重奏曲 ト短調 . . .

Vn1 高松 恭子 Vn2 丸山 美津子 Va 高草木 恵二 Vc 合津 和央

【15】フォーレ作曲 ピアノ四重奏曲 第2番 ト短調 . .

Vn 亘理 孝子 Va 長見 早苗 Vc 今野 高 Pf 熊木 順子

【16】ピアソラ作曲 「ブエノスアイレスの四季」春. 夏. 冬.

Vn 上矢 雅幸 Vc 内海 洋子 Pf 田中 慶


お問い合わせ : 合津(ゴウツ)ghakubishin@gmail.com

 


埼玉予約例会第28回室内楽コンサート写真

モーツアルトSQ14番シューマンクラリネット3重奏曲「おとぎ話」

1.モーツァルト  弦楽四重奏曲  14番「春」         2.シューマンクラリネット三重奏曲 「おとぎ話」

 

ベートーヴェンSQ「ラズモフスキー第3番」ベートーヴェンピアノトリオ「大公」

3.ベートーヴェン弦楽四重奏曲「ラズモフスキー第3番」   4.ベートーヴェン  ピアノ三重奏曲「大公」

 

オネゲル「ブリッジ幻想的ピアノ4重奏

5.オネゲル 「ラプソディー」               6.ブリッジ 幻想的ピアノ四重奏曲 嬰ヘ短調

 

ブラームスピアノ3重奏No1スメタナピアノトリオ

7.ブラームス  ピアノ三重奏曲  1番            8.スメタナ ピアノ三重奏曲 ト短調

 

モーツアルトVnとVaのためのコンチェルタンテ弦楽6重奏版モーツアルトオペラ「魔笛」より

9.モーツァルト  VnVaのための協奏交響曲 K364         10.モーツァルト   オペラ「魔笛」より抜粋

 

ドボルザークSQ「アメリカ」バッハ管弦楽組曲第2番

11.ドヴォルザーク 弦楽四重奏曲「アメリカ」         12J.S.バッハ  管弦楽組曲  2  ロ短調

 

スメタナSQ「わが生涯」

13.スメタナ 弦楽四重奏曲 1番「わが生涯より」

 

 

集合写真

集合写真

 

最後のご挨拶

終わりのご挨拶

 

 

打ち上げ〜♪

 

 

 

 

 


APA埼玉予約例会第28回室内楽コンサートリポート

9月25日(日)

彩の国 さいたま芸術劇場 小ホールにて

第28回室内楽コンサートを開催しました。

今回は初参加のメンバーが多く、新鮮な雰囲気でした。

ここの所雨続きでしたが、お天気にも恵まれました。

お客様も案内ハガキのリピーターの方や、ネットを見た方等

初めてのご来場の方もいらして、アンケートも詳しく書いて頂き

一同大変嬉しく思っています。ありがとうございました。

 

 

1.モーツァルト  弦楽四重奏曲  14番「春」 . .

Vn1 上矢 綾子   Vn2 山田 文代   Va 合津 恭子   Vc 大原 喜代美

2.シューマンクラリネット三重奏曲 「おとぎ話」. . . .

Cl神田 恵子   Va 戸村 将文   Pf 松本 美津子

3.ベートーヴェン弦楽四重奏曲「ラズモフスキー第3番」 . .

Vn1 亘理 孝子   Vn2 上矢 雅幸   Va 園池 由香子   Vc 菊地 史郎

4.ベートーヴェン  ピアノ三重奏曲「大公」 .

Vn 上矢 雅幸   Vc 中馬    Pf 沼田

5.オネゲル 「ラプソディー」 

Fl1梁川 めぐみ   Fl2小関 真由美   Cl神田 恵子   Pf 戸矢 美由樹

6.ブリッジ 幻想的ピアノ四重奏曲 嬰ヘ短調

  Vn 平井 真希子  Va 合津 恭子  Vc 合津 和央  Pf 松本 美津子

7.ブラームス  ピアノ三重奏曲  1 

Vn 奥西 とき   Vc 今野    Pf 熊木 順子

8.スメタナ ピアノ三重奏曲 ト短調   . .

  Pf 戸矢 美由樹    Vn 高松 恭子   Vc 合津 和央

9.モーツァルト  VnVaのための協奏交響曲 K364

  「弦楽六重奏版」  .

  Vn1 上矢 雅幸   Vn2 丸山 美津子   Va1 園池 由香子  

  Va2 上矢 綾子  Vc1 慶光院 尚子   Vc2 菊地 史郎

10.モーツァルト   オペラ「魔笛」より抜粋

  Fl 小関 真由美   Vn 高松 恭子   Va 戸村 将文   Vc 大日方 安子

11.ドヴォルザーク 弦楽四重奏曲「アメリカ」 .           

  Vn1 平井 真希子   Vn2 丸山 美津子   Va 高草木 恵二   Vc 中馬 脩 

12J.S.バッハ  管弦楽組曲  2  ロ短調   全楽章

  Fl 梁川 めぐみ   Vn1 山田 文代   Vn2 奥西 とき  

  Va 高草木 恵二   Vc 慶光院 尚子

13.スメタナ 弦楽四重奏曲 1番「わが生涯より」 . . .

Vn1 高松 恭子   Vn2 亘理 孝子  Va 高草木 恵二   Vc 今野  

 

 

 

 

 


埼玉予約例会 第28回 室内楽コンサートのご案内

 APA埼玉予約例会 第28回 室内楽コンサート のご案内

 

埼玉予約例会では、来る9月25日(日)14:00より 彩の国 さいたま芸術劇場小ホールにて「第28回 室内楽コンサート」を開催いたします。現在本番に向けて、各グループとも熱のこもった追い込み練習をしております。当例会の発表会で皆様方にお会いできます事を、メンバー一同、楽しみにお持ちしています。
※非常に長時間のコンサートになりますが、途中での入退場も自由です。お好きな曲だけの鑑賞も歓迎いたします

 日時 : 2016年9月25日(日)  13:30 開場  14:00 開演
 会場 : 彩の国 さいたま芸術劇場 小ホール
     (JR埼京線与野本町駅下車 http://www.saf.or.jp/arthall/

 

 

<第1部> (14:00〜)

【1】モーツァルト作曲  弦楽四重奏曲  第14番 ト長調  K387「春」
  . Allegro vivace assai   . Menuetto Allegro   . Molto allegro
 Vn1 上矢 綾子   Vn2 山田 文代   Va 合津 恭子   Vc 大原 喜代美

 ハイドンセットと呼ばれる6曲の中の1番最初の曲です。
 1782年12月ハイドンが「全く新しい特別な方法で書いた」と自負した「ロンドン4重奏」という6曲の弦楽四重奏曲を発表しました。これに大いに啓発されたモーツアルトがこの方法をとり入れて6曲の弦楽四重奏を作曲し、ハイドンに捧げました。これがハイドンセットと言われる由来です。
 14番が作曲された時期はモーツアルトがコンスタンツェと結婚した頃でもあり、生涯最良の時であったようです。穏やかで優雅な曲想から「春」と呼ばれることもあります。4人のなでしこ達で出来るだけ優雅に奏でたいと思います。


【2】シューマン作曲 クラリネット三重奏曲  Op.132「おとぎ話」
  . Lebhaft, nicht zu schnell   . Lebhaft und sehr markiret  
  . Ruhiges Tempo, mit zartem Ausdruck   . Lebhaft, sehr markiret
 Cl神田 恵子   Va 戸村 将文   Pf 松本 美津子

 シューマンは晩年ライン川で投身自殺を図り精神病院に収容されますが、この曲が作曲されたのはその前年である1853年。そんな時期に作曲された事を感じさせない穏やかで美しい曲ではありますが、ブラームスと妻クララの関係(事実は定かではありませんが)を疑いつつ、ブラームスの輝ける才能、クララの音楽の素質と魅力に対し、シューマンの心の中は暗い嫉妬や不安の芽が育ちつつあったのかもしれません。
 ビオラ、クラリネット、ピアノの三重奏という珍しい組み合わせです。シューマンらしい美しいピアノの流れ乗せて、ヴィオラとクラリネットの対話のような旋律が絡みあうという、演奏する側としてはなかなか難曲です。今日は3人の対話が素敵に聴こえますように…。
      

【3】ベートーヴェン作曲 弦楽四重奏曲 第9番 ハ長調 Op.59-3「ラズモフスキー第3番」
  . Introduzione, Andante con moto-Allegro vivace  
  . Andante con moto quasi Allegro
 Vn1 亘理 孝子   Vn2 上矢 雅幸   Va 園池 由香子   Vc 菊地 史郎

 この3曲あるOp.59はロシアのウイーン大使だったラズモフスキー伯爵の依頼により作曲されました。これらの3曲はOp.16の6曲とは大きく違い、室内楽の規模ではなく、交響楽的な世界を表現してます。また、この3曲は4つのパートの役割が完全に均等に割り当てられている曲でもあります。
 今回はカルテットの要でもあるVn2に名手の上矢さん、Vaにはこの曲の本番経験者の園池さん、Vcにはカルテットに通じベテランでもある菊地さんといった頼もしいメンバーのお力と支えを頂き、埼玉予約例会の発表会にデビューさせて頂く事になりました。(Vn亘理)


【4】ベートーヴェン作曲  ピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調 Op.97「大公」
  . Andante cantabile, ma pero con moto   . Allegro moderato - Presto
 Vn 上矢 雅幸   Vc 中馬 脩   Pf 沼田 緑      

3楽章は変奏曲。切れ目なく軽快な4楽章へと続く。
メンバーに質問 〜 「この曲との関わりは?」
 中馬氏 : 若い頃から何度も弾いて、ほとんど暗譜状態。
 上矢氏 : 初奏の大学1年の時、チェロのトップ氏とその彼女の芸大生の
       ピアノの間でビミョーな感じで毎週練習をした思い出が。
 沼田 : 初挑戦がベテランさん達と一緒でラッキー♪ 3楽章の各変奏の
      最小音符が進行につれ細かくなっていく構造美に感動。


<第2部> (15:30〜予定)

【5】オネゲル作曲 「ラプソディー」          
 Fl1梁川 めぐみ   Fl2小関 真由美   Cl神田 恵子   Pf 戸矢 美由樹

 今回まずはメンバーありきで曲を探しましたが、素敵な曲がありました!
 オネゲルは19世紀末にスイス人の両親からフランスで生まれました。この「ラプソディー」は1924年オネゲル32才の時の作品です。ラプソディーは日本では「狂詩曲」と訳されていますが主に叙事的・英雄的・民族的色彩をもち、形式にとらわれない楽曲のことです。
この「ラプソディー」はLarghetto-Allegro-Larghettoとしっかりした構成、そして和声的には展開が美しい魅力的な曲です。ドイツ音楽もフランス音楽もしっかり学んだオネゲルならでは、と感じます。
 この例会では珍しい管楽器の活躍する演目です、お楽しみいただけることうけあい…の予定です(‘ω’)ノ


【6】ブリッジ作曲 幻想的ピアノ四重奏曲 嬰ヘ短調
 Vn 平井 真希子  Va 合津 恭子  Vc 合津 和央  Pf 松本 美津子

 フランク・ブリッジ (1879-1941) は、20世紀初頭のイギリスで指揮者・ヴィオラ奏者として活躍しました。ラヴェルやドビュッシーの弦楽四重奏曲をイギリスで初演するなど、ヨーロッパ大陸の新潮流に触れたブリッジは、ロマン派とモダンを融合させた独自の前衛音楽を作りました。しかし、当時のイギリス楽壇の主流はヴォーン・ウイリアムズやホルストらに代表される民謡調の音楽。生前は作曲家としては不遇だったようですが、現在では広く人気を博しています。ブリッジが31歳頃の作品。単一楽章で短いながら、幽玄な旋律美と独特の浮遊感に満ちていて、今聴いてもリリカルかつクール!


【7】ブラームス作曲  ピアノ三重奏曲  第1番 ロ長調  Op.8
  . Allegro con brio      . Allegro
 Vn 奥西 とき   Vc 今野 高   Pf 熊木 順子 

 この曲は1854年、21歳に満たぬ若さでシューマンに出会った頃に書かれ、その後36年を経て大幅に改訂されました。(今回演奏するのは改訂版です。) また、ブラームスの生涯と創作活動の特徴を顕著に示している曲とされ、青春の瑞々しさと深い思索を感じさせる名曲です。
 第一楽章は静かに情感をたたえて民謡風のメロデイから始まり、明るく溌溂としたリズムへの展開が活気を表現しています。第四楽章は不安と安定の間で楽想が展開していき緊張した雰囲気があります。
 それぞれの楽器を聴きながらテンポのなかで合わせていく難しさはブラームスに共通しています、苦労しました。どれほどの結果を出せるのか、ほんの少しでもブラームスに近づきたいと思います。(Pf熊木)


【8】スメタナ ピアノ三重奏曲 Op.15 ト短調 
  . Moderato assai . Presto 
 Pf 戸矢 美由樹    Vn 高松 恭子   Vc 合津 和央

 スメタナは1848年にボヘミア革命に参加し、そのために祖国を追われることとなり1866年まで国外で亡命生活を送っていました。家庭生活でも彼はこの時期不幸に見舞われていました。1854年に次女ガブリエレが結核のためたった2歳でこの世を去り、翌年には長女ベドジーシカも猩紅熱で命を落としました。現在では抗生物質によって簡単に治療することが可能となったこの病も当時は重病でした。
 この曲は度重なる不幸の最中の1855年に作曲され、同年彼自身のピアノで初演されています。曲は古典的な4楽章構成から緩徐楽章を抜いた3楽章構成になっています。各楽章の速度の指示はそれぞれモデラート・アッサイ(ト短調)、間奏曲:アレグロ・マ・ノン・アジタート(ト短調)、プレスト(ト短調―ト長調)と全て急-急-急の構成となっているのも当時の音楽文法からすれば異色です。初演を聴いたフランツ・リストはこの曲を絶賛したそうですが、当時の凡庸な批評家たちからは曲の価値が理解されず酷評をうけたそうです。

 今回は1、3楽章を取り上げます。
 第1楽章 Moderato assai
 ト短調といえば「深い悲しみ」を表現するのに使われる調性です。第1楽章冒頭は型破りなバイオリンソロで始まります。このヴァイオリンのG線による渋い音は娘の亡くした彼の悲痛な叫び。ピアノ、チェロが加わり、人生そのものの存在価値が足元から根こそぎ崩れ落ちてなくなっていくようなカタストロフィーを感じさせる音楽が展開されます。
この第1主題のあと、対照的に安らぎに満ちた第2主題が登場します。私にはスメタナが自分で自分を癒すために書いた音楽のように思えます。
その後活力に満ちたマーチのリズムが現れますが。この部分は革命に参加した当初の気分の高揚でしょうか。展開部では第1主題が大胆な転調を伴っていっそう劇的に盛り上がったあと、第2主題がピアノのきらめくような装飾音の音色で美しく展開されます。スメタナのピアノの名手ぶりがここに伺えます。
 第3楽章 Presto
 冒頭3連符のタランテラ風の情熱的な第1主題と、優美で慰めに満ちたチェロの第2主題が交互に登場します。第2主題の2度目の登場のあと、第1主題が今度はテンポを落とし、葬送行進曲のように重々しく演奏されます。しかしその後、曲想は明るくなり、悲しみを乗り越える強い意志を感じさせる感動的なフィナーレとなります。

 どこまでも深い悲劇の表現と、その悲劇を自らの創作力で乗り越えていく力強いエネルギーに溢れた表現とを併せ持ったピアノ三重奏曲の名作です。
 今回高松さんからピアノトリオのお誘いを受けて、真っ先に脳裏に浮かんだのがこの曲でした。冒頭のバイオリンソロを是非高松さんの演奏で聞きたいとお願いしお付き合いいただくことになりました。演奏者の立場からはバイオリニスト、チェリスト、ピアニストにそれぞれ聴かせどころのソロがたくさんあります。どこまで曲想を掘り下げて表現できるか乞うご期待。(Vc 合津)

 

<第3部> (17:00〜予定)

【9】モーツァルト作曲  ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲
  変ホ長調 K364 「弦楽六重奏版」     . Allegro
 Vn1 上矢 雅幸   Vn2 丸山 美津子   Va1 園池 由香子   Va2 上矢 綾子
 Vc1 慶光院 尚子   Vc2 菊地 史郎 

 オーケストラの中で複数の独奏楽器が活躍する協奏交響曲というジャンルは、18世紀後半のパリで大いに流行し、当時のパリに滞在したモーツァルトはその影響を受けて、1779年にVnとVaのための協奏交響曲K364を作曲しました。しかし、協奏交響曲ブームが急速に下火になったため、彼の生前にその楽譜は出版されず、死後の1802年にようやくオリジナル版が、そしてその6年後の1808年には今回演奏する弦楽六重奏版が出版されています。モーツァルトと同時代を生きた編曲者は無名ながら、当時ほとんど作曲例がなかった弦楽六重奏編成を採用した点、2つのソロパートを6人の奏者に振り分けた点に、高い独創性を発揮しています。カデンツァでさえ6人がチームワークで弾く形になっており、オリジナルのソロパートに取り組んだことがある方から、「美味しい旋律を他パートに持ってかれる気がする・・」という感想を伺ったこともありますが、筆者のようなレートスターターにとっては、弦楽六重奏ではあるものの、華やかなソリスト気分や、「お?これはホルンの響き?」という管楽器気分、ここぞというときに指が回るかのスリルも味わえて、ドキドキワクワクの連続でした。Vn1上矢さんは、さすがもっと高みからこの合奏を捉えており、「ソロの即興性を6人が分担し、しかもソロ部分とトッティが混在した状態で弾くのは、オリジナルより至難」と感じておられたのこと。はじめは各自がソロ部分を大過なく弾くのに精一杯、でも練習回数を重ねるうちに、音楽の流れが出てきて、オリジナル版を彷彿とさせる華やかな雰囲気が醸し出されるようになった気がしますが、さて、本番や如何に・・? メンバーの6人がどれだけチームワークを発揮できるか&指が回るか、あたたかく見守っていただければ、と思います。 (Va園池)
        

【10】モーツァルト作曲   オペラ「魔笛」より抜粋                    
 Fl 小関 真由美   Vn 高松 恭子   Va 戸村 将文   Vc 大日方 安子

 モーツァルトが生涯の最後に完成させたオペラです。オペラといっても元は、当時仕事がなく生活に困っていたモーツァルトに、一般庶民対象の旅一座の歌芝居の作曲を興行主が依頼したというものでした。
 当時は録音機器や放送機関が存在していなかったので、オペラや交響曲に手っ取り早く触れる手段として、各種室内楽用のアレンジ版が出回り、人気がありました。今回も当時編曲されたフルート四重奏版です。その頃の雰囲気を、感じていただければ幸いです。


【11】ドヴォルザーク作曲 弦楽四重奏曲 第12番 ヘ長調 Op.96「アメリカ」
  . Allegro ma non troppo   . Lento   . Vivace ma non troppo
 Vn1 平井 真希子   Vn2 丸山 美津子   Va 高草木 恵二   Vc 中馬 脩

 通好みの曲が多い弦楽四重奏の中では屈指の有名曲と言えるでしょう。五音音階を基調としたどこか懐かしいメロディ、付点音符を多用し変化に富んだリズム、そしてちょっとした伴奏音型やつなぎのフレーズにまであふれる歌心が特徴です。
 音楽院の院長にと招聘されてアメリカに渡ったドヴォルザークが、交響曲『新世界より』に続いて作曲しました。夏休みのくつろいだ環境の中で一気に完成させたもので、スケッチには3日しかかからなかったそうです。
 ちなみに、第4次学習指導要領では音楽の授業の鑑賞共通教材でした。昭和40年代に中学生だった(筆者と同世代の)方の中には、音楽鑑賞の時間に初めて聞いて感動したという人もいるかもしれません。(Vn 平井)


【12】J.S.バッハ作曲  管弦楽組曲  第2番  ロ短調  BWV1067
  . Ouverture   . Rondeau   . Sarabande   . Bourree I/II
  . Polonaise/Double   . Menuet   . Badinerie
 Fl 梁川 めぐみ   Vn1 山田 文代   Vn2 奥西 とき   Va 高草木 恵二   Vc 慶光院 尚子

・序曲=冒頭は付点とトリラーが特徴的なグラーヴェ、中間部はアレグロのフーガ!その後グラーヴェが再現するが、後続の舞曲を期して3拍子に変わるのが特徴!
・ロンド=哀愁のあるメロディがリトルネッロで出現!
・サラバンド=フルートと第1ヴァイオリンがユニゾンで旋律を演奏し,カノン風に展開!  
・ブレー=第1ブレーはトゥッティ,第2ブレーはフルートが軽やかなソロを聴かせる!
・ポロネーズ=第2ポロネーズは第1ポロネーズの変奏でドゥーブル!第1ポロネーズの主旋律が第2ポロネーズでは通奏低音に現れ、その上で華麗に動くフルートが美しい!
・メヌエット=のどかな感じの曲!
・バディネリ=弦楽器のスタッカートの伴奏の上にフルートが軽やかに動き回る!フルート奏者の腕の見せ場となる素晴らしいフィナーレ!!  


【13】スメタナ作曲 弦楽四重奏曲 第1番 ホ短調 T.116「わが生涯より」      
  . Allegro vivo appassionato   . Allegro moderato   . Largo sostenuto                  
 Vn1 高松 恭子   Vn2 亘理 孝子  Va 高草木 恵二   Vc 今野 高

 スメタナが、聴力を失ったにもかかわらず創作活動の頂点にあった1876年52歳の時、自らの生涯を振り返って作曲した自叙伝的作品です。
 1楽章:早くも才能を開花させた少年時代。芸術への情熱、将来の悲劇的な運命の予感を、激しい曲調で表現します。
 2楽章:裕福で楽しかった青年時代。作曲・演奏のみならず、ダンス(ポルカ)にも秀でており人気者だったとのこと。昭和の日本に写像すると「ナウいディスコでフィーバーしてブイブイ言わせていた青春時代」ですな。
 3楽章:若くして逝った妻カテジナとの、燃えるような愛の想い出を描きます。ラストは、天に召されるカテジナに最後の愛情を注ぐ、最も哀しいシーンです。

                                                        (終演18:45予定)

<参考:今回の演目の作曲家一覧>
 作曲家名 生年?没年 生誕地
 J.C.バッハ 1685-1750 ドイツ
 モーツアルト 1756-1791 オーストリア
 ベートーヴェン 1770?1827 ドイツ
 シューマン 1810-1856 ドイツ
 スメタナ 1824-1884 チェコ
 ブラームス 1833-1897 ドイツ
 ドヴォルザーク 1841-1904 チェコ 
 ブリッジ 1879-1941 イギリス
 オネゲル 1892-1955 フランス

 


埼玉予約例会 第28回コンサート登録メンバー募集

 埼玉予約例会では2016年度上半期の例会活動に参加を希望される弦楽器奏者、管楽器奏者の方を募集しております。今期は特にバイオリン奏者、クラリネット奏者の方を歓迎いたします。
私達は、与野本町のさいたま芸術劇場を拠点として毎月1回日曜日の午後1時から5時まで、クラシック音楽の室内楽演奏を楽しんでおります。毎回の練習をメンバー固定で行い、アマチュアながら、コンサートでより質の高い演奏を行えるよう練習を行っています。
 
練習スケジュールは4/24 5/29 6/26 7/24 8/28 9/11の計6回となっています。
コンサートは9月25日(日)さいたま芸術劇場小ホールにて行います。
 
例会がどんな雰囲気だかちょっとのぞいてみたい方、歓迎致します。コンサート出演曲の練習とは別枠で自分のお好きな曲を提案して頂き、飛び入りで参加できる自由練習枠の用意があります。
 
詳細につきましては広報担当 合津(ごうつ)までメールでお問い合わせ下さい。連絡先 ghakubishin@gmail.com
 
選曲、メンバー選定の都合上、コンサート出演希望の締切は3月末日とさせて頂きます。自由枠参加については締切はありません。

 

APA埼玉予約例会 第27回 室内楽コンサートのご案内

埼玉予約例会では来る3月27日(日曜日)14:00より 彩の国 さいたま芸術劇場小ホールにて「第27回 室内楽コンサート」を開催いたします。現在本番に向けて、各グループとも熱のこもった追い込み練習をしております。当例会の発表会で皆様方にお会いできます事を、メンバー一同、楽しみにお持ちしています。
 
APA埼玉予約例会 第27回 室内楽コンサート
2016年3月27日(日)  13:30 開場    14:00 開演 彩の国さいたま芸術劇場 小ホール
(JR埼京線与野本町駅下車 西口から徒歩7分) 入場 無料
 
長い時間のコンサートになりますが、途中での入退場は自由です。お好きな曲だけの鑑賞も歓迎いたします。
 
演奏曲目紹介
 
今回のコンサートは前回とはうって変わってドイツ、オーストリアものが多いプログラムとなりました。
作曲家            生年—没年   生誕の地
J.C.バッハ     1735-1782   ドイツ
ハイドン       1732-1809  オーストリア
モーツアルト      1756-1791   オーストリア
ベートーベン      1770−1827  ドイツ
シューベルト      1797-1828   オーストリア
ブラームス     1833-1897  ドイツ
チャイコフスキー  1840-1893     ロシア
ニールセン         1865-1931   デンマーク
レーガー       1873-1916   ドイツ
ドリング        1923-1977   イギリス
 
第1部 14時開演
1 ハイドン 弦楽四重奏曲65番 Op.64-3
ハイドンの仕えていた宮廷楽団のバイオリン奏者のヨハン・トストからの依頼によって作曲された「第3トスト四重奏曲」6曲中の1曲です。
とある日のこと、テレビの音楽番組を見ようと、テレビのスイッチを入れたら、ジュリアード弦楽四重奏団がこの曲の第3楽章を弾いているところが耳に入ってきました。ヴァイオリンとヴィオラチェロが交互にトリルで応答し合っているところが印象的でした。その後全曲を聴いてみると、1楽章のタンタラ タンタラ タンタラとか、2楽章の終わり近くに、ベートーヴェンの第4交響曲の2楽章にも出てくるような音形があったり、すっかりこの曲の魅力に取り憑かれてしまいました。このOp.64の中では「ひばり」がとても有名ですが、それに劣らずこの曲も名曲だと思います。ペータース版では、Famousな曲が集められた巻に収録されていることからも、そのことがわかります。暗譜演奏を目指して、練習を始めたましたが、やはり内声の暗譜は難しいようです。外声だけでも暗譜演奏をと思っていますが、発表会に間に合いますでしょうか。(Vc 菊地)
参考動画 https://www.youtube.com/watch?v=4wQbIcH6t7c
 
2 ベートーベン ピアノ四重奏曲2番 WoO36
 今回はベートーベンのピアノ入り室内楽の中で、彼が15歳の作曲した作とされるこの曲を選びました。
明るく快活な機↓軍攵蓮恭攵呂禄イい鯊咾咾臣残瓦箸覆辰討い泙后
楽聖とはいえわずか15歳の作品であり後日の作品と比べると単調に感じられるところは正直なところあります。しかし、骨太い響きと「明」から「暗」へと転じる曲想の劇的な変化にはベートーベンにしかない個性が垣間見えます。
この曲を作曲した頃のベートーベンは、酒浸りのテノール歌手だった父親にかわり家計を支えていました。稼ぎを酒につぎ込んでしまう父親とは争いが絶えない状況でしたが、その確執を通して「不屈の闘志」を育んでいたようです。
1789年に父親の給料の半分を直接受領できる法的権利を勝ち取っています。
ピアノパートとしては16分音符の連続パッセージの音色をいかに揃えて弾くかが難しいところです。4つの楽器がそれぞれ主張表現するかけ合いの楽しさをお楽しみください。(Pf 熊木)
参考動画  https://www.youtube.com/watch?v=ilZftCM3NOk
 
3 ドリング Fl,Ob,Pfのためのトリオ
 ♪〜ちょっと気になるこの響き・・・〜♪
今回は数少ない女性作曲家の1人でマドレーヌ・ドリングによる『フルート・オーボエ・ピアノのためのトリオ』を演奏します。
ドリングは作曲家と女優の2つの顔をもつ、とても多彩な方でした。いくつかのソロ楽曲、室内楽曲を作曲しましたが、夫であるロジャー・ロードがオーボエ奏者であった為、オーボエの作品も数多く残されています。
今日演奏する『フルート・オーボエ・ピアノのためのトリオ』は1968年に作曲されました。曲は3楽章構成です。 第1楽章は、変拍子を多く用いたリズミックな楽章で、疾走感と生き生きとした雰囲気を醸し出した音楽です。 第2楽章は、一度耳にすると思わずうっとりしてしまうようなロマンティックな美しい旋律がとても印象深い音楽です。 第3楽章は、おしゃれなラテン音楽を感じさせつつ、途中のフルートとオーボエの長いカデンツァではそれぞれの楽器の持ち味を生かしたとても魅力あふれる音楽です。ドリングならではの独特な響きを楽しみながら、フルート・オーボエ・ピアノの室内楽の世界をうまくお届けできるといいのですが・・・。リズム、変拍子、独特な和音に苦戦しつつも、壮大な新しい世界にチャレンジします。(Ob 菅野)
参考動画 https://www.youtube.com/watch?v=JG0rhfsqMG8
 
4 ブラームス ピアノ三重奏曲2番ハ長調Op.87
参考動画 https://www.youtube.com/watch?v=EVU8jTfhsNA
 
第2部 15時20分 開演予定
 
5 ブラームス 弦楽五重奏曲第一番
ブラームスの五重奏曲といえば、クラリネット五重奏曲やピアノ五重奏曲を思い浮かべる人が多いでしょう。そのピアノ五重奏曲は当初、弦楽五重奏曲として作曲されたものの、紆余曲折を経て結局ピアノ五重奏曲になったという話はよく知られています。この時の弦楽五重奏曲はチェロが二本でしたが、それから年月を経てブラームスが世に出した弦楽五重奏曲は、二曲ともヴィオラが二本という編成になっています。
この第1番は、ピアノ三重奏曲第2番を作曲する合間に比較的短期間で書かれました(余談ですが、上矢氏は今回この二曲とも演奏するわけですね)。五十歳になろうかという時期に書かれたとは思えない若々しい雰囲気に溢れた美しい曲で、第一楽章冒頭の明るくのびやかな旋律を聴くと、何とも言えない幸福感に包まれます。第二ヴァイオリンが第一ヴァイオリンのオクターブ上で華々しく登場するという仕掛けにもご注目。
第二楽章は、若い頃作曲して出版されなかったピアノ曲がもとになっているということは聞きかじっていましたが、そのピアノ曲は残っていないと勝手に思い込んでいました。今回調べてみると、楽譜は死後出版され録音もあることがわかりました。主題にはサラバンドWoO5-1、二つ目の中間部にはWoO3-2ガヴォットがそれぞれ使われており、聴いてみると弦楽五重奏とはまた違った味わいがあります。
情感豊かな美しいサラバンドは、動画サイトでも聴くことができます(https://www.youtube.com/watch?v=enX1xidrTY4)。
ヴィオラ二本の弦楽五重奏はヴィオラ奏者にとって魅力的ですが、弦楽四重奏とはまた違った難しさがあります。この曲は難曲の第二番に比べると弾き易そうだし、まだやったことがないし、と軽い気持ちで選んだのですが、そこはやはりブラームス、なかなか一筋縄ではいきません。今回は二組のおしどり夫婦との共演で、息の合ったアンサンブルを目指したいと思いますが、さて練習の成果やいかに。(Va.矢代)
参考動画 https://www.youtube.com/watch?v=TyTXbBVaXhA
 
6 ヨハン・クリスチャン・バッハ 五重奏曲 Op.22-1
ヨハン・クリスチャン・バッハはヨハン・セバスチャン・バッハの11番目の末息子として生まれました。15歳の時に父が亡くなってベルリンの異母兄カール・フィリップ・エマヌエルにひきとられたとのこと。
その後イタリアに移住し、さらに後年ロンドンに定住していますが、1782年元日にロンドンで急逝しました。
「ロンドンのバッハ」「ジョン・クリスティアン・バック」とはこのヒトです。幼いモーツアルトは彼からバッハ一族の音楽伝統とイタリアの新しい趣味を学んでいます。作風はバロックと古典派の中間移行期に属します。
このOp.22-1は古典派らしい明朗、快活な作品です。(Fl 梁川)
参考動画 https://www.youtube.com/watch?v=EOuyhhNySb8
 
7 モーツァルトピアノ四重奏曲K.493
モーツァルトの時代には、ピアノ三重奏曲が主流で、演奏技巧や内容が「難しい」と思われていたため人気のなかったピアノ四重奏曲は、わずか2曲しか作曲されていません。今回演奏するK.493は、このうちの「第2番」です。
「第1番」は短調の曲で比較的低音部から開始されるので、モーツァルト独特の軽やかさが欠けているように感じるところもありますが、「第2番」は本来得意とする軽い情調であるのが特徴です。同時代には「クラリネットとヴィオラとピアノのための三重奏曲K.498」などの名作の作曲や、又、「フィガロの結婚」の構想が真最中であったと言われています。当時は敬遠された四重奏ですが、今日の眼から見れば、非常に充実した書法でみごとに書かれていると言われています。完成した曲の数は、ピアノ三重奏曲のほうが多いのですが、三重奏においては、もう一つ楽器間の緊密な結びつきが弱く、隙間風のとおるところがあるのに対して、弦3本を使うことによってその隙間が埋められる四重奏においては、充実度が格段に上がることになるので、こうした傑作が生まれるのであろうと考えられています。華やかな曲の作曲の裏側で書かれた隠れた名曲にふさわしい、軽やかさの中にもしっとりとした落ち着きが感じられるような演奏を目指したいと思います。(Pf 戸矢)
参考動画 https://www.youtube.com/watch?v=pK85lS0yEKY
 
8 チャイコフスキー ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出に」
今回は古今東西のピアノトリオの中でも屈指の名曲に挑戦します。
この曲は、チャイコフスキーの大親友でピアニスト、作曲家でもあるニコライ
ルービンシュタインの死を悼んで彼の一周忌に作曲されました。
1楽章は哀愁を帯びた美しい主題が、時に激しく、時に葬送行進曲風に形を変えて各楽器によって繰り返されます。2楽章は多彩な曲想を盛り込んだ変奏曲です。
演奏時間は全曲50分かかる大曲です。
発表時間の関係で今回は1楽章だけの演奏ですが、それでも18分かかかります。
メロディーの端々にルービンシュタインに対するチャイコフスキーの尊敬と愛情の念が伝わってきます。20年以上前からいつかはこの曲を演奏してみたいとの気持ちを暖めておりましたが、「いつやるの?今でしょ!」の心境に至り、思い切ってピアノ、チェロのお二人にお声をかけてみたところ、私と同じくいつか弾いてみたいと思っておられたとのこと、夢の実現に至りました。いざ練習を始めてみると、予想通り、いや予想以上に難しくて苦戦しておりますが、チャイコフスキー独特の抒情性や力強さに少しでも近づきたいと思います。(Vn佐々木)
参考動画 https://www.youtube.com/watch?v=mma7A5snzlg
 
第3部 16時50分開演予定
 
9 ブラームス弦楽四重奏曲2番 イ短調 op.51-2
ブラームスは、ベートーベンの残した16曲の弦楽四重奏曲を敬いつつも、その偉大さから受ける重圧に悩まされていました。
20曲を越える弦楽四重奏の習作を書いていますが、納得がいかず自ら楽譜を破棄しています。今回演奏するOp51-2の作曲においても慎重を重ね、完成までなんと8年間の歳月を要しています。
この曲は著名な外科医でありアマチュアの音楽家であった親友テオドール ビルロートに捧げられています。音楽上の助言はブラームスの友人のバイオリニスト、ヨアヒムから多くを受けており、弦楽四重奏曲第2番の初演はヨアヒムの率いる弦楽四重奏団によって行われています。
美しくロマンティックなこの第2番イ短調は、ロマン主義の極致と言える名作だと思います。ベテランの佐々木さんがリードしてくださり一生懸命練習しております。発表会を楽しみにしています。(vc大日方)
参考動画 https://www.youtube.com/watch?v=kAKlN-k34JI
 
10 シューベルト 弦楽四重奏曲12番 「四重奏断章」
筆者(セカンドヴァイオリン担当)が日本を代表する某有名カルテットのチェロ奏者と会話していたときのことでした。
筆者「ところで、あなたのカルテットは、なぜ暗譜でやるのですか?」
マエストロ「昔、暗譜でやってみたら、よかったからです」
筆者「何がよいのですか」
マエストロ「奏者の互いの息遣いがよく感じられるどころか、作曲家や聴衆の息遣いまで感じることができるのです。譜面を見ながらの演奏とは、一段違った世界が拓けました。(あなたも一度、やってごらんなさい)」
※括弧内は筆者の幻聴
その会話以来、一度暗譜でカルテットをやってみたいと思うようになりました。
しかし、暗譜でカルテットをするには、暗譜でやってやろうという仲間を3人見つけねばなりません。1人目は簡単に見つかりました。還暦を過ぎたとは到底思えない好奇心と数寄心を誇る、エイパきっての名ヴァイオリニスト、上矢雅幸氏(6○)です。ふたつ返事でファーストヴァイオリンを引き受けてもらえました。さすが超高齢社会日本、還暦ごときでチャンチャンコで家に収まっていられるかという気概が感じられます。それとも、この身軽さが若さの秘訣なのでしょうか。
次に入会して2期目の、若き今野高氏を誘ってみました。2期目なのをよいことに、サラッと「暗譜で」と言ってみたところ、及び腰ながらOKの言質を頂きました。
ヴィオラには、合津恭子氏を迎えました。思えば、前回の演奏会で「バッハのカツラを着用してバッハを弾こう」と言いだし、市販のカツラでは飽き足らず熱湯で巻き髪に加工にする等の内職までしたのは合津氏でしたから、進取の精神は垣間見えていたのかもしれません。
演奏する曲は、シューベルト作曲弦楽四重奏曲第12番ハ短調《断章》です。この曲はただ譜面を追って弾くといかにもつまらない曲になってしまい、4人でいかに息を合わせて譜面の先を行けるかが、緊張感や伸びやかさを表現する焦点となるので、暗譜の効果を活かせる曲と考えました。シューベルトの後期の偉大な弦楽四重奏曲の先駆的な作品で、劇的で気魄に富んだ表現がみられます。
※意気込んではじめた暗譜演奏の企画ですが、そこはアマチュアの悲しさ、残念ですが本番に間に合わない公算が高くなりました。
(Vn 慶光院)
参考動画 https://www.youtube.com/watch?v=Yu90m2RKpxo
 
11 レーガー セレナーデ1番
この曲は以前、ただ何となく楽譜を買ってはみたものの、個性的でとても複雑で難しく私には出来そうにないなと、本棚の隅で忘れられていた曲でしたが、今回弦のお二人が快く演奏を引き受けて下さり、発表会で日の目を見る事が出来ました。
フルート、ヴァイオリン、ヴィオラのそれぞれの旋律が個性豊かで主張しつつも、楽しくおしゃべりをしている様な細かな掛け合いが聴かせどころです。レーガーが豪快で奔放な性格だったというのも何となくわかる気がしました。
実際のところレーガーは約2メートルの身長と100キロを超える体重から「ドイツ最大の音楽家」と呼ばれ、喧嘩好き、酒は飲むはタバコも吸うわの豪傑でした。3人で相談しながらの練習は毎回楽しく充実した時間でもありました。
(Fl 小関)
参考動画https://www.youtube.com/watch?v=f05JKXdHxzw
 
12ベートーヴェン 弦楽四重奏曲「ラズモフスキ-第2番」
ウイーン駐在ロシア大使アンドレイ・ラズモフスキー伯爵の依頼で作曲された3部作の中の一曲です。従来の弦楽四重奏曲とは一線を画す、革命的な作品です。複雑に入り組むアレンジが、見事なまでの「交響楽」を創り出します。リズム、ハーモニーとも、解析していくたびにその緻密に計算高い構造が明らかになり、ヲタクの研究意欲を掻き立てます。また、緩徐楽章である2楽章が、秀逸です。美しいです。涙が出ます(いろんな意味で)。ベートーヴェン弦四の緩徐楽章の中では、この楽章が最高と個人的に考えています(その次に続くのは、10番2楽章、15番3楽章あたりでしょうか)。今回、できる限り頑張ります。暖かい目で見守ってやってくださいませ。(Vn 高草木)
参考動画 https://www.youtube.com/watch?v=7bCZBjfFi4E
 
13 ニールセン 弦楽四重奏曲 ト短調 Op.13
前回 当例会で演奏されたシベリウスの弦楽四重奏曲につづき、同年生まれのデンマークのニールセンの弦楽四重奏曲を今回演奏します。今回は時間の関係で三楽章までの演奏です。
ニールセンは、アンデルセンの故郷近く、デンマークのオーデンセ近郊の農村で生まれました。彼が晩年に書いた自伝『フューン島の少年時代』によると、父親は仕事の傍ら村の楽士として結婚式や宴会などでヴァイオリンやコルネットを演奏していたそうです。ニールセンは父の手ほどきで6歳でヴァイオリンを始め、父親の楽団で弾いていました。そして9歳で、後で遅れてくる父親の代役を務めた宴会で自分の作曲したポルカを演奏しました。14歳で軍楽隊に入り、その後、学校教師の勧めでコペンハーゲンの音楽院にすすみました。ヴァイオリンを専攻し、クァルテットのリーダーとしても活躍していました。音楽院の院長でグリーグの師でもあったゲーゼに弦楽四重奏曲をみせて作曲の才能を認められました。音楽院卒業後、ヴァイオリニストのみならず、作曲家としての道も歩み始めました。そのスタートとなった曲が今回演奏するOp.13、FS4の弦楽四重奏曲です(1887-88年初稿、1897?年に改訂)。Op番号の付く弦楽四重奏曲は4曲あり、他にもOp番号のつかない習作時代の弦楽四重奏曲が残されています。
第一楽章:ソナタ形式。序奏はなく、インパクトのある第1主題が始まります。第2主題はチェロが優美に奏で他のパートに引き継がれていきます。
第二楽章:9/8拍子でゆっくりと始まります。中間部のアジタートからの二つのヴァイオリンの絡み、とくにセカンドが魅力的です。
第三楽章:スケルツォ。トリオはチェロのソーレーソーレーという二拍子にのって、ニールセンが少年時代にきいていたであろう舞曲風のメロディが奏でられます。(Vn 小永井)
参考動画 https://www.youtube.com/watch?v=952LTViiQiM
 
 

 

第26回埼玉予約例会コンサート写真

バッハ ブランデンブルグ協奏曲6番バッハ トリオソナタ
9月27日、爽やかな好天に恵まれ恒例の秋のコンサート開催されました。
今回は難度の高い凝った曲が多かったのですがシルバーウィークの休みを利用して
自主的に別練習を行ったグループが多かったため、熱演が続きました。
冒頭 ブランデンブルグ組はバッハにちなみヅラかぶっての演奏です!(APA史上初?)
演奏は至極まじめでした。

埼玉予約例会 第27回コンサート登録メンバー募集

 埼玉予約例会では2015年度下半期の例会活動に参加を希望される弦楽器奏者、管楽器奏者の方を募集しております。特にクラリネット奏者の方は大歓迎です。
 私達は、与野本町のさいたま芸術劇場を拠点として毎月1回日曜日の午後1時から5時まで、クラシック音楽の室内楽演奏を楽しんでおります。毎回の練習は原則メンバー固定で行い、アマチュアながらもコンサートでより質の高い演奏を目指しております。
 
次期の練習スケジュールは
10/25(日)11/22
(日)12/20(日)1/17(日)2/28(日)3/20(日)の合計6回となっております。
コンサートは 3/27(日)さいたま芸術劇場小ホールにて行います。
 
コンサートへの出演希望だけでなく、どんな雰囲気だか練習をちょっとのぞいてみたい方でも歓迎致します。
コンサート出演曲の練習とは別に、ご自分のお好きな曲を提案して頂き、飛び入りで参加できる自由練習枠の用意があります。
 
詳細につきましては広報担当 合津(ごうつ)までメールでお問い合わせ下さい。連絡先 ghakubishin@gmail.com
 
選曲、メンバー選定の都合上、コンサート参加希望の締切は9月30日までとさせて頂きます。
自由枠参加については締切はありません。

 
参考までに当例会メンバーによる2015年2月APA年次大会での演奏動画をリンクしておきます。
曲目は G.ルクー ピアノ四重奏より1楽章です。
https://www.youtube.com/watch?v=zLLBnjmTTxU

埼玉予約例会 第26回コンサート 第2部第3部 曲目紹介 

第2部       
 
【6】パガニーニ作曲Vn,Va,Vc,Gtのための四重奏曲  第14番 イ長調
 
私が宇都宮市の図書館の視聴覚ライブラリーで、この曲のCDを見つけたのは、もうかなり前のことです。イタリアの名ヴァイオリニスト  サルバトーレ アッカルドを中心にしたメンバーの演奏が、とても素晴らしかったので、自分でも弾いてみたいと楽譜を手に入れました。最初は、終楽章だけエイパ河口湖音楽祭のパーティで何回か弾きました。無窮動のヴァイオリンに、時々チェロの高音の美しいメロディーが加わります。3分ちょっとの曲ですし、パーティにはもってこいでした。
1楽章は、まるでヴァイオリン協奏曲を思わせるような曲です。
2楽章は、ちょっと変わったリズムのメヌエット。トリオは、ヴァイオリンとヴィオラのユニゾンが、とても美しい。
3楽章は、ゆっくりとヴァイオリンが歌います。
ギターは、もっぱら和音を担当していますので、あまり目立ちませんが、弾いていてとても楽しいです。
イタリアに行ったことはありませんが、地中海の明るい太陽を思わせるような、素晴らしい曲だと思います。ブラームスや、ベートーヴェンもいいのですが、たまにはこういう屈託のない、明るい音楽もいいのではないでしょうか? (菊地 Gt
 
【7】レフラー作曲   二つのラプソディー
 
チャールズ・マーティン・レフラー(1861-1935)ってどこの国の作曲家?と思って調べてみると、なかなか複雑でした。本人がアルザス出身と言っていたので、生前はそう信じられていましたが、今ではベルリン生まれがほぼ定説になっているようです。
幼少期はヨーロッパ各地を移り住み、その後ベルリンやパリでヴァイオリンと作曲を学び、渡米してボストン交響楽団のアシスタント・コンサートマスターを務め、本格的に作曲に取り組みました。というわけで「ドイツ出身のアメリカの作曲家・ヴァイオリニスト・音楽教師」(ウィキペディア)ということになるのですが、いまだにアルザス出身になっていたり、出身地についてはいろいろ議論があるようです。
この曲はフランスの詩人モーリス・ロリナの詩からインスピレーションを得て作曲されたもので、1曲目のタイトルは「池」、2曲目は「バグパイプ」という意味です。珍しい編成ですが、三つの楽器の特徴が生かされていて、それぞれの聴かせどころ満載です。ミステリアスでフランス印象主義的な雰囲気が漂う世界にどこまで迫れるか、女性三人で挑戦します。(矢代 Va
 
【8】ベートーヴェン作曲 ピアノ三重奏曲 第7番変ロ長調  Op.97「大公」
 
ベートーベンのパトロンだったルドルフ大公に献呈されたピアノ三重奏の傑作です。
それまでのピアノ三重奏はピアノが主役で、弦楽器は装飾や低音の補強の添え物の役割だけという曲が多かったのですが、ベートーベンはこの曲で3人がそれぞれソリストとして楽器の能力を十分に発揮させてぶつかり合う近代ピアノ三重奏の規範を創造しました。雄大な構成には作曲者40歳の円熟ぶりが感じられます。
ベートーベンの難聴はこの頃から進行し、自作を公開の場でピアニストとして演奏したのはこの曲が最後となったのは残念なことです。(沼田 Pf)
 
【9】ピエルネ作曲   ソナタ・ダ・カメラ  Op.48
 
ガブリエル・ピエルネはフランス ロレーヌ地方の音楽家一家に生まれました。パリ音楽院でマスネに作曲を、セザールフランクにオルガンを学びました。
この室内ソナタは古風な雰囲気とフランス音楽ならではの軽妙さ、リズムの面白さなどピエルネの個性が詰め込まれています。
楽しく聴いていただけるとよいのですが…(梁川 Fl
 
【10】シューマン作曲   ピアノ五重奏曲 変ホ長調  Op.44
 
シューマンの室内楽ではおそらく最も有名なこの曲は、彼のインスピレーションが最も充実していた『室内楽の年』として知られる1842に作曲されました。
曲は9月から10月にかけてのわずか数週間で作られ、名ピアニストであった妻のクララ・シューマンに献呈されています。弦楽四重奏とピアノという組み合わせは作曲された当時まだ珍しいものでした。今日、ピアノ五重奏には沢山の名曲がありますが、シューマンのピアノ五重奏が名曲だったので、後に続く曲がでてきとのだという説も有ります。
 
内容は生命の躍動感にあふれ、圧倒されるほどのエネルギーを感じます。
1楽章は決然としたプロローグに始まり、一転抒情的なモティーフへと移り力強さと穏やかさを展開していきます。
4楽章はフーガを持つ点に特徴があります。主題の変形が巧みになされ、シンコペーションによる浮遊感の繊細な表現と力強さとのコントラストが魅力です。(熊木 Pf
 
第3部  
 【11】シベリウス作曲   弦楽四重奏曲 ニ短調 Op.56 「親愛なる声」
 
室内楽の大ベテランのチェロの中馬さんを含めてメンバー全員が初挑戦の曲です。
1楽章はまるで対話をしているかのようなヴァイオリンとチェロの旋律から始まり、同じモチーフを4つの楽器が重ねていきます。鬱々とした響きは、いかにもシベリウスです。2楽章は明るいスケルツォですが、よく聴くと1楽章に出てきたモチーフがちりばめられています。5楽章は軽快なアレグロで次々と風景が変わり、最後は怒涛のような盛り上がりを示します。やはり同じモチーフが見え隠れします。練習を始めてみて苦労したのは、4つの楽器にそれぞれ明瞭な旋律がなく、全体として漂うような動きになる部分が多く、実際の譜面以上に難しく感じました。
 今年の猛暑のさなかの練習では、シベリウスの音楽のひんやりとした肌触りを表現するのは、なかなか大変でした。
コンサート当日は少し秋の気配も感じられる頃でしょう。フィンランドの荒涼とした冬景色が皆様の脳裏に浮かぶようがんばります。 (佐々木 Vn)
 
【12】ボロディン作曲   弦楽四重奏曲  第2番 ニ長調
 
 ヤナーチェク弦楽四重奏団のヤナーチェクの弦楽四重奏曲、同じくスメタナ四重奏団のスメタナ、バルトーク四重奏団のバルトークというように、ボロディン弦楽四重奏団(初代。現在のメンバーは二代目)の弾いたボロディンの弦楽四重奏曲第2番は、若い頃に聞いたレコードの中でも、その緻密で完璧なアンサンブルで衝撃的な一枚でした。今回、私たちはその第1,第3楽章を演奏します。第3楽章は、有名な「ノットゥルノ」です。ひたすら美しいメロディーをどうぞお楽しみ下さい。(玉木 Vn)
 
【13】ヤナーチェク作曲   弦楽四重奏曲第1番「クロイツェルソナタ」

レオシュ・ヤナーチェクは現在のチェコ共和国の東部モラヴィア地方生まれの作曲家です。この弦楽四重奏曲はボヘミア弦楽四重奏団から新作を依頼され、1923作曲されました。初演は同楽団により、翌年プラハで行われています。
『クロイツェル・ソナタ』という副題は、ロシアの大作家レフ・トルストイの同名の小説からきています。原作のあらすじは「医者から妊娠を禁じられた若い人妻が、ヴァイオリニストの伊達男と、自宅で開いたコンサートでベートーベンの“クロイツェル・ソナタ”を弾いて意気投合する。後日、旅先の貴族会から予定より早く帰宅した夫が、夜中まで仲睦まじく談笑している二人を見て逆上し、妻を刺し殺す」というものです。この弦楽四重奏曲の4つの楽章は、原作の物語を順番になぞって作られています。主人公が妻の不倫を知って苦悩する場面から始まり、終楽章で妻の殺害に至る情景を描いています。演奏時間は17分程度の短い曲ですが、音楽に盛り込まれた内容はきわめて濃密です。
第1楽章 第1ヴァイオリンとヴィオラによる、アダージョの愛の主題からはじまります。直後にチェロによる軽快でシニカルなダンスが続きます。これが夫の嫉妬の主題です。この2つのテーマの対比は鮮やかで、一度聞いたら耳に焼き付いてしまいます。このコントラストを何度か繰り返し、三連符で伴奏される安らぎに満ちた音楽へ転じます。第2主題的な扱いですが、ここには展開部がありません。すぐに冒頭のテーマに戻ります。この後再び安らぎの場面を回想しますが、これは短縮され、最後に愛の循環主題をつぶやき、曲はあっさり終わります。
第2楽章 ひらりひらりと舞い落ちるような装飾音符の動機ではじまり、民族情緒のたっぷりの主題がヴィオラで提示されます。ウン・ポーコ・メーノ・モッソに入り、ヴィオラのトレモロがスル・ポンティチェロ奏法で下降音型の主題を奏でます。黒板を爪で引っ掻いたような不快な音がしますが、この音は妻の不倫を目撃して心穏やかではいられない夫の苛立ちを表しています。その後連音に乗る4分音符5ヶによる音型が現れますが、これは妻と伊達男の対話を描いています。
第3楽章 バイオリンとチェロのカノン進行で現れる主題は、ベートーヴェンの“クロイツェル・ソナタ”第1楽章副主題の引用です。これは若い二人の恋を語らいを表現しています。その後またもやスル・ポンティチェロの夫の嫉妬のテーマが執拗に続きます。ヴィオラの奏でるエレジーを、ヴァイオリンの錯乱したような素早いパッセージが邪魔をします。このプロセスが繰り返されます。やや明るい響で息の長い旋律が歌われこの楽章のクライマックスを迎えますが、これは長続きせず、削ぎ落とされた冒頭のエレジーが回想され、静かに終わります。
 
第4楽章 息も絶え絶えに愛の主題が低音3人で奏でられます。ファーストヴァイオリンのむせび泣くようなソロが続きますが、これは愛の終わりを暗示しています。セカンドヴァイオリンのせわしない分散和音の32分音符音型を伴奏に、各楽器が短い動機を重ねます。この場面は三人の心の動揺を描いています。音楽はリズムが乱れ次第に形を失っていきますが、これは嫉妬に狂った主人公の精神が壊れていく有り様を表現しているように思いました。一瞬の空白があり、ビオラによる愛の循環主題が繰り返されます。妻への執着を捨てきれない男の心中が伺えます。その後の奔馬調のリズムは妻の殺害を決意した夫の心臓の鼓動でしょうか。妻の悲鳴が響きわたり、男は妻の胸にナイフを突き刺し、音楽はクライマックスを迎えます。最後にその興奮がひいていき、ピアニシモでうつろに愛の主題が響いて曲は閉じられます。
この曲は予備知識無しで一回聴いただけでは何を言いたいのかさっぱりわからない音楽だと思います。パート譜の音符だけをみればさほど難しく見えない曲なのですが、音の重ね方、節回し、リズムなど全てが他のどの作曲家の曲とも似ていない曲で、料理法がなかなかつかめませんでした。最初の頃の練習は、さながら文法体系が全然異なる第3外国語の授業を受けている気分でした。
男と女の感情のもつれを描いたどろどろのメロドラマをどこまで演じられるか、乞うご期待。(合津 Vc
 
【14】マルティン クラウス作曲  フルート五重奏曲  ニ長調
 
ヨーゼフ・マルティン・クラウスは1756ドイツのミルテンベルク生れの作曲家です。快活な中に憂いをおびたメロディーを書いており「スウェーデンのモーツァルト」の異名があります。生年は奇しくもモーツアルトと同じ年で、亡くなったのもモーツアルトの1年後と因縁めいたものを感じます。
彼は1781にスウェーデンのグスタフ3の宮廷作曲家として任用され、翌1782から約4年間、イタリアウィーンなどへの音楽修行に赴いています。この時ハイドン、モーツアルトとも面会したとの記録が残されています。
 
1楽章 アレグロ・モデラート 
弦楽器だけではじまり、おもむろにフルートが合流します。音楽は明快で常によどみなく流れ、爽やかです。各パートが複雑に綾を成しており、それぞれに聴かせどころがあります。10分かかる長い楽章で、この時代の曲としては異例の長さですが、作曲技術の確かさから曲想は変化にとんでおり、全く聞き手を飽きさせません。
 
2楽章 ラルゴ
清らかなテーマによる変奏曲です。常にどこかのパートがテーマを奏で、他のパートが変奏要素を重ねています。ありふれた無難な変奏で終わらないのがクラウスの技です。中間部では意外な強奏を聴かせ、短調に移ってからの曲想はドラマチックで深みがあります。短調ですが悲しみを引きずらない音楽で、モーツアルトの音楽を彷彿させます。
 
3楽章 フィナーレ コン ブリオ
爆発的な推進力をもった楽章です。リズムは変化にとんでおりパート間のしのぎを削る掛け合いで曲は進行します。このリズムのノリはラテン系顔負けで、モーツァルトをも凌駕しています。この爆発力に匹敵するのはベートーベン初期の交響曲くらいでしょう。後半ファーストバイオリンにしっとりとした旋律があります。伴奏が一瞬消えバイオリン1本だけの音になるのが実に寂寞とした雰囲気を醸し出しており、この曲の白眉といえましょう。ここにはクラウスの天才ぶりが伺えます。
 
こういった隠れた名曲を発掘してくるのは室内楽の楽しみの一つであります。
北国スウェーデンの夏の爽やかな風を感じて頂ければ、演奏者冥利につきるというものです。(合津 Vc
 
【15】メンデルスゾーン作曲   弦楽四重奏曲  第2番  イ短調  Op.13
 
ベートーヴェン逝去の数か月後、18歳のメンデルスゾーンは最初の弦楽四重奏曲であるこのOp.13を書き上げました。随所に、彼が深く傾倒していたベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲からの引用が見られます。極めて情熱的・激情的、愛と悲しみの交錯するロマンティックな作品です。今回の演奏は、情熱・愛・ロマンに熱く燃えたぎるメンバーから「ロマンティックなのは性に合わないんだがこの曲は燃えるんだよな〜」というメンバーまで、一致団結してがんばります。
1楽章の主題およびトリル状のフレーズは、ベートーヴェン弦楽四重奏15番1楽章を彷彿させます。トリル群は、「左手用大リーグボール養成ギプス」としておすすめです。
2楽章、4楽章それぞれ中間に現れるバロック風のフーガは、ベートーヴェンの「セリオーソ」2楽章を彷彿させます。
1楽章の冒頭と4楽章の末尾には、似たようなAdagioの一節がありますが、1楽章冒頭はトリッキーな和音で「これからの人生に対する不安」を表現し、4楽章の末尾は澄んだ和音で「人生の安らかな終焉」を表現している、と勝手に解釈しています。
1楽章、4楽章とも、最後の音になぜか1st Vnが参加しません。
「メンデルスゾーンが当時組んでいた1st Vn奏者に対する意地悪を仕組んだ」などの説がありますが、解釈は自由でしょう。 
(高草木 Vn)
 
コンサートの予習をしておきたい方へ向け、you tube動画へのリンクです。
 
バッハ ブランデンブルグ協奏曲第6番
https://www.youtube.com/watch?v=CexJQ8VWJfY
バッハ BWV1038
https://www.youtube.com/watch?v=8Qf3_GJM-Eo
ドボルザーク ピアノ四重奏2番
https://www.youtube.com/watch?v=43rFaqlf-bk
ドビッシー ピアノ三重奏曲
https://www.youtube.com/watch?v=3zyASCA9UaE
ボッケリーニ ギター五重奏曲 4番
https://www.youtube.com/watch?v=I5nSM53WWVE
パガニーニ ギター四重奏曲 14番
https://www.youtube.com/watch?v=pOdx-3kQpPg
 
レフラー  二つのラプソディー 
http://www.youtube.com/watch?v=5skIH09iOW8&NR=1&feature=endscreen
http://www.youtube.com/watch?v=p5judfp3ZXk
 
ベートーベン 大公
https://www.youtube.com/watch?v=4_FnLhBcPBU
 
ピエルネ ソナタ・ダ・カメラ
https://www.youtube.com/watch?v=vqa5I5GbNxc
 
シューマン ピアノ五重奏曲
https://www.youtube.com/watch?v=aA_aNpgdCyE
 
シベリウス 親愛なる声
https://www.youtube.com/watch?v=3ywncteIf7M
 
ボロディン 弦楽四重奏曲第2番
https://www.youtube.com/watch?v=X_FVODPf2tk
 
ヤナーチェク クロイツェルソナタ
https://www.youtube.com/watch?v=NWtmdeCO7D8
 
クラウス フルート五重奏曲
https://www.youtube.com/watch?v=Uj7RHfXvY60
 
メンデルスゾーン 弦楽四重奏曲第2番
https://www.youtube.com/watch?v=Ny4yzZy-9Ps

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